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2019/02の記事一覧

2019-02-15

日本で暮らすなら知っておきたい耐震基準について~中編~

▶︎旧耐震基準と新耐震基準の違い

旧耐震基準と新耐震基準の違いは次の通りです。

・旧耐震基準・・・震度5の地震で倒壊しない

・新耐震基準・・・震度7の地震で倒壊しない

想定している最大震度が、震度5から震度7へ大きく引き上げられ,

それに従ってより強い構造の設計が必要になりました。

この改正の効果は非常に大きく、

実際、1995年の阪神淡路大震災では、

地震の揺れで倒壊した住宅のほとんどが旧耐震基準のものだった

というデータが出ており、

新耐震基準の建物が大地震に耐えられるものであるということが証明されました。

 

中古物件の売買では、新旧どちらの基準が適応されている物件なのかが、

価値をつけるうえで大きなポイントになっています。

旧耐震基準で建てられた家の場合、もともと弱い構造であることと、

少なくとも1981年以前に建てれた家であることから、

かなり耐震性が低い可能性が高いです。

もし、あなたが気に入った中古物件が旧耐震基準だった場合は、

耐震補強をすることを強くおすすめします。

旧耐震基準で建てられた物件を購入する最大の魅力は、安さだと思います。

しかし、新耐震基準を満たすレベルまで補強しようと思うとかなりの費用が必要で、

下手をすると取り壊して新築を建てた方が安い場合もあります。

耐震補強ありきで家を購入するときは、リフォーム費用を事前に確認しておきましょう。

 

▶︎具体的な変更点

では、旧耐震基準と新耐震基準で具体的にどのような変更があったのでしょうか?

大きく変更されたのは、次の2つです。

・耐力壁の量を増やす

・耐力壁の強度を上げる

木造住宅の場合、柱や梁などの軸となる骨組みは、

地面に対して水平方向と垂直方向に木材を組み立てて出来ています。

しかし、地震の横揺れは地面と垂直の柱に対して水平の力が強く働くため、崩れやすくなります。

 

反対に、縦揺れは地面と平行の柱に対して大きな力が加わります。

そこで、柱と柱の間に対角線上になるように、筋交いと呼ばれる木材を組み足し、骨組みを補強します。

この筋交いで補強した壁を耐力壁と言い、耐力壁の量を増やすことで、横揺れに強い構造になります。

画像中央部にあるように筋交いを二本にしてたすき掛けのように交差させたり、

筋交いに太い木材を使ったりして強度を上げることもできます。

新耐震基準では、必要な耐力壁の量が増えたことも重要な要素になっています。

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